* * *
バスを降りる際, 運転手の人に「お嬢ちゃん大丈夫かい?!」と心配されてしまいましたが。
다이아「少し酔ってしまったみたいで!! 家はすぐそこなので, お気になさらず!!」
そう言って, バスを飛び出した。
バス停から自宅までは一直線。
ここさえ, 抜ければ……!!
치카「……피!!!」
다이아「……!!」
手を引く치카양が, 大きな声をあげた。
다이아「あとちょっとだからっ!!!」
치카「피, 피!!!!」
치카양が強い力で手を引っ張ってくる。
다이아「っ……!!」
ここで, 引きずり倒されて吸피されるのはダメです……!!
わたくしは咄嗟に繋いでいた手を振りほどいて──
치카「피っ!!!」
다이아「피が欲しいなら, こっちですわ!!」
自宅までの一直線の道を全速力で走り出す。
치카「피ぃ!!」
正気を失った치카양が, 後ろから追いかけてくる。
これでいい。
辺りに他の人影はない。
なら, 치카양はわたくしだけを追いかけてくる。
다이아「こっちですわよ!! 치카양!!」
치카「피, 피, 피!!!」
目を피走らせて, 치카양が追いかけてくる。
다이아「は, はや……!!」
先に勢いをつけて飛び出したはずなのに, 치카양は思った以上に足が速く, どんどん距離を詰められる。
自宅正門前の石段に差し掛かり, 普段絶対しないような大股で走りながら, 階段を一段飛ばしで駆け上がっていく。
こんなところ, お母様に見られたら絶対に叱られる。
다이아「緊急事態なのでっ!!!」
誰が見ているわけでもないのに──正確には치카양は見てますが──大声で言い訳しながら, 階段を駆け上がる。
全速力で黒澤邸の正門をくぐり抜けると, 左手に我が家の玄関が見えてくる。
다이아「っ……!!」
無理矢理引き戸を開いて, 屋内へと転がり込む。
田舎特有の留守なのに鍵を掛けない習慣, 普段はこのご時世に不用心なと, 顔をしかめるところですが今日ばかりは助かりました。
急いで靴を脱ぎ捨て, 部屋まで走ろうとしたところで,
치카「피피피피ぃっ!!!!!!」
다이아「!!」
追いついてきた치카양に背後から押さえつけられ, 玄関前の廊下に倒れ込む。
다이아「へ, 部屋まで待って!!!」
치카「フゥーッ!!! フゥーーッ!!!!」
치카양の顔が首筋に迫ってくるのが気配でわかる。
首を捩りながら, 彼女の顔を確認すると──
다이아「……!!」
치카「……ふぅーーっ!!!! フゥーーーーーッ!!!!!!」
치카양は涙を流していた。
その涙が……何を意味しているのか。何故だか少し……わかるような気がして……。
思わず, 彼女の頭を後ろ手に抱くようにして──
다이아「……よく, 頑張りましたわね。……吸ってもいいですわよ」
彼女へ吸피を許可したのでした。
치카「ん, ぐぁあーーーっ!!!!」
──ブスリ。
剥がす暇のなかった絆創膏を貫く形で, 歯が首筋のいつもの場所に突き刺さってくる。
다이아「っ゛…………!!」
치카「ん…………ちゅ…………ちゅぅ…………」
다이아「は……っ……はぁ…………♡ ……ん…………ん……っ…………♡」
快感が昇ってくる。
思考が刺激で掻き消されていく。
다이아「や, ぁ…………♡ …………ふ, ぅ…………ん…………っ…………♡」
声が漏れる。気持ち良い。
치카「ちゅ…………ちゅ, ぅ…………っ…………ぷは…………」
다이아「ゃっ…………♡」
치카「…………ごめんなさい……っ……」
다이아「はっ……♡ はっ…………♡ 치카さ……っ……♡ もっと……♡」
치카「ごめんなさい……っ……。ごめんなさい……っ……!」
다이아「……?? 치카양, もっとぉ…………♡」
치카「ごめんなさ……っ…………ごめんなさい……っ……!!」
다이아「……치카, さ…………ぁ…………」
気付けば──치카양に後ろから抱き竦められていた。
そして, 彼女は──
치카「ごめ……っ……ごめん, なさ……っ…………ごめんなさい……っ……ごめん, なさい…………っ……!」
何度も謝罪の言葉を繰り返しながら, 泣いていた。
다이아「……치카양」
치카「わた……っ……わ, たし……っ…………」
다이아「ちゃんと, 家まで我慢できましたわね……偉いですわ。ありがとう」
吸피前に後ろ手に抱きかかえるようにしていた手で, 頭を撫でる。
치카「っ゛……!!! ぅ, ぅぁぁぁ……っ……」
다이아「……よしよし」
치카「ぅ……っ……あ, ぁぁぁ……っ……」
わたくしは, ただ泣きじゃくる彼女に言葉を掛けて, 撫でてあげることしか……できませんでした。
* * *
다이아「──あーん」
치카「ぁー……」
치카양の口の中を覗き込む。
다이아「……やはり, 完璧に흡혈귀化していますわ」
치카「……うん」
時刻は20時過ぎ。
昨日のこの時間の写真と比べても──というか, もう比べる必要もないほど立派なキバになってしまっていた。
치카「……どうして」
다이아「…………」
もう答えは出ている気はした。
──根本的に흡혈귀化が加速している。
ただ, 明言化はしたくない。
今, 치카양に辛い現実を突きつけても, いいことなんて何も……。
다이아「치카양」
치카「ん……」
다이아「少し遅くなってしまったけれど……夕御飯を作りましょう?」
치카「ごはん……」
다이아「カレー一緒に作りましょう?」
치카「……うん, ばれーしょが待ってるもんね」
다이아「ええ」
今は少しでも普通に……치카양と過ごした方がいい。
わたくしと치카양は買い物袋を持って, 厨房へと足を運ぶのでした。
* * *
다이아「──はい, 野菜洗いましたわ」
치카「うん, じゃあ皮剥くよー!」
다이아「お願いしますわ」
流水に触れない치카양は野菜を洗うことはできないので, わたくしが洗ってから手渡す。
치카양はピーラーを片手に張り切っている。
다이아「張り切りすぎて, 手を切らないようにしてくださいませね」
치카「はーい!」
치카양が野菜の皮剥きをしている間に, わたくしは鍋の準備をする。
二人分なのでそんなに大きなものは必要ないので, 普通のお鍋に水を貯めていく。
치카「出たな! ばれーしょの芽! しっかり, えぐってやるぞぉ!」
다이아「…………」
どう考えても, 空元気ですわよね……。
치카「あ, 다이아さん! お水あふれてる!」
다이아「え?」
言われて手元を見ると, 鍋から水が溢れ出していた。
다이아「…………」
余分に入れてしまった水を捨ててから, コンロの上に鍋を置く。
치카「다이아さん……大丈夫……?」
다이아「ごめんなさい……少し考え事をしていて……」
全く, わたくしが心配されて, どうするのですか……。
ただ……現実問題, 事態はどんどん悪い方向へと進んでいる。
このままでは, 本当に──
치카「……大丈夫だよ」
다이아「え……?」
치카「私……諦めないから」
다이아「치카양……」
치카「だから, 今はカレー! 作ろ?」
다이아「……ええ, そうですわね」
腹が減っては戦は出来ぬですわ。
しっかり, ご飯を食べて……どうするかを考えないと, いけませんものね。
* * *
치카「これでよし! あとは煮込むだけだね」
カレールーの投入も終えて。
カレーは鍋の中でぐつぐつと煮込まれている。
다이아「あとは, これですわね」
お玉にはちみつを垂らす。
치카「……? はちみつ?」
다이아「? どうかしましたか?」
치카「はちみつ入れるの?」
다이아「……? はちみつ入れないのですか?」
치카「……??? 普通入れない気がするけど……」
다이아「え……?」
お玉いっぱいのはちみつをカレーに投入しながら, わたくしは怪訝な顔をする。
다이아「……はちみつ, 入れないのですか……? 我が家では昔から, はちみつを入れているのですが……」
치카「そ, そうなんだ……黒澤家のカレーの隠し味なんだね」
다이아「……昔から, 当たり前のように入れていたので, 疑問に思ったことがありませんでしたわ……」
お玉にはちみつを垂らしながら, 少しショックを受ける。
……他のご家庭では, はちみつは入れないのですわね……。
치카「って, え?! まだ入れるの?!」
다이아「黒澤家のカレーはお玉2杯分のはちみつをいつも入れているので……」
치카「…………そ, そうなんだ」
そのまま, はちみつを投入して, 煮込みながらかき混ぜる。
小皿に味見用にカレーを少しだけ取って, 一口──
다이아「……ふふ, いつもの味ですわね。おいしいですわ」
치카「ホントに?」
다이아「치카양もどうぞ」
同じように小皿にカレーを少しだけ取り, 치카양の口元に運ぶ。
치카「ん……。……あ, 確かにコクがあっておいしいかも……」
다이아「でしょう?」
치카「ただ……甘口カレーみたいだね」
다이아「そうですか?」
そんなに甘いでしょうか……?
もう一口, 頂いてみますが……。やっぱり, カレーと言えばこの味だと思うのだけれど……。
치카「あ, でもでも, チカはこのカレーの味も好きだよ」
다이아「当然ですわ! 我が家のカレーなのですから!」
치카「うん, 完成するの楽しみだね」
다이아「ええ!」
あとは野菜をよく煮込んで完成ですわね。
* * *
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